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老中・水野忠邦（有川博）の打ち出した天保の改革は、徹底した倹約令で江戸の庶民 の暮らしを締めつけていた。 水野は、江戸市中の芝居座を廃止することを検討。 北町奉行の遠山景元は、庶民の娯楽を奪うことに反対するが、南町奉行の鳥居耀蔵（石橋蓮司）は、改革を成功させるためには芝居座などは容赦なくつぶすべきだという。 夜十郎（阿部寛）は、猿若座の座頭、秀鶴（国広富之）が襲われているのを助ける。 秀鶴は小屋が焼けて芝居ができず、自暴自棄になっていた。 山村座の座頭、権之助（嵐広也）が襲われ、現場から猿若座の手ぬぐいが出てきた。 権之助は秀鶴のさしがねと思いこみ、山村座と猿若座は対立する。 夜十郎は、双方の言い分を聞いて、一連の事件は芝居を廃止させるために鳥居耀蔵が しくんだことと見破る。 夜十郎は遠山と河内山宗俊（石坂浩二）の協力を得て鳥居を脅し、芝居座廃止を見合 わせるように働きかける。 |